『オールウェイズ』(1989)ネタバレあらすじ感想評価|キャストから主題歌・飛行機あれこれまで〜見逃せないオードリー・ヘップバーン降臨

ハッピー・ラブ・コメディ

こんにちは!映画好き絵描きのタクです。

今回レビューする映画は、森林火災消火航空隊のパイロットのラブストーリー『オールウェイズ』です。




監督はスティーブン・スピルバーグです。ゲストで往年の名女優オードリー・ヘップバーン(!)も出演しています。

一言でこの映画を表現するなら「死んだ主人公が霊となって恋人を護る物語」です。…そういえばそんな映画、あったっけそうだ、『ゴースト/ニューヨークの幻』です。

そんな雰囲気の映画なのかな?…と、思って観たら、いい意味で、違っていました。

『オールウェイズ』、この映画は大切な人と一緒に見るのがおすすめです。

レビューでは劇中に使われる名曲のこと、小道具に使われている飛行機のこと、名脇役のことなどまであわせて書いています。




『オールウェイズ』予告編




『オールウェイズ』スタッフ・キャスト

制作スタッフ
監督:スティーブン・スピルバーグ
制作:スティーブン・スピルバーグ キャスリーン・ケネディ フランク・マーシャル
音楽:ジョン・ウィリアムズ

キャスト
リチャード・ドレイファス
ホリー・ハンター
ジョン・グッドマン
オードリー・ヘップバーン

『オールウェイズ』のあらすじは?

主役ピート(リチャード・ドレイファス)と友人アル(ジョン・グッドマン)は森林火災消火飛行機のパイロットだ。

水を投下する消防飛行機を操縦するピートは、消火飛行従事中に事故で死んでしまう。

アルはじめ飛行隊の友人たちと、ピートが想いを寄せていた飛行場管制官の彼女ドリンダ(ホリーハンター)は悲しみにくれる。

霊となったピートに、天使ハップ(オードリー・ヘップバーン)が現れ、新たな使命を与える。

それは若いパイロットの守護霊となり、良きパイロットになるための導き役だった。

ピートが守ることになったのは、消火飛行隊を希望する若いパイロット、テッドだ。

テッドの未熟な操縦を陰で支える、霊となったピート。もちろんテッドには霊のパートの存在はわからない。

ところがテッドは、ピートの愛していたドリンダに恋してしまう。

霊になってしまったピートは、若者と女性のやりとりをただ見護ることしかできない。

苦しむピート。

そんな時、大規模な山火事が発生。森林消火隊の消防士たちが大きな炎に囲まれ、退路を絶たれてしまう。

絶対絶命の消防士たちを助けるためには、誰かが、消火剤投下のため、さかまく炎の中を飛ばなければならない

死と隣り合わせの危険な任務に誰もが尻込みする中、ドリンダが名乗りをあげる、、、。

といったあらすじです。



『オールウェイズ』のあらすじ〜結末〜ネタバレあり

ここからはネタバレとなりますので、映画を観る方はスルーしてくださいね。

+ + +

皆の静止を振り切って離陸するドリンダ。

水の投下はしかし、火災の想像以上の強さで乱気流が発生、困難を極める。

操縦桿を必死に握るドリンダ。

あわやと思った瞬間、霊としてついてきたピートが助け舟を出す。

ピートの存在を確信し、コクピットで涙するドリンダ。

不時着するドリンダはピートの存在を確信して邂逅。テッドのもとへと行くドリンダ。

全てに納得したピートは、この世に真の意味で別れを告げ、天界へと去ってゆく。

エンドロール。

『オールウェイズ』感想です

冒頭シーンの飛行機登場で観客を掴むスピルバーグ

『オールウェイズ』は切ないラブストーリーという点では『ゴースト/ニューヨークの幻』と一緒ですが、「プロペラ飛行機」と「飛行消防隊」という実に男臭い小道具が、映画を『ゴースト/ニューヨークの幻』と別物にしていました。

例えば、冒頭シーンは、湖にうかぶボートの上、釣竿をふる男たち2人のアップからスタートします。次第に慌てる2人。なんで慌てるんだろう??と思って観ていると、スクリーンの上から大きく水陸両用機がズズズと現れます。

すでにそのカットからしてスピルバーグ節です。スピルバーグは、ミクロとマクロの対比で引きつけるのが格段にうまいのです。

「冒頭でグイッと引き込むのが、スピルバーグだよなあ」とあらためてニヤニヤしてしまいました。

全く前情報なしでぼくはこの映画を観ましたので、描かれた時代(たぶん1950年代か?)と、舞台設定=森林火災消火航空隊=がとても新鮮に感じました。

主題歌の使われ方も素敵です

劇中使われている曲が、とってもヨイです。

曲名は「煙が目に染みる」。

誰でもが知っているオールディーズですが、使われるシーンがとてつもなく切なく、素敵でした。

好きな人、大事な人を、つい思い出してしまいます。




登場する飛行機のこと

『オールウェイズ』に登場する、消火のために水を投下する飛行機たちは、第二次世界大戦時に水陸両用偵察機や爆撃機として活躍していた、プロペラで飛ぶ往年の名機たちです。

飛ぶ飛行機をどう切り取るかをきちんと考えて撮影しています。なので、めっちゃカッコいい。

コクピットに乗り込む時、「そこから入るのか!」と思ったり、操縦席の内部の温度が外気温とほぼ同じという、旅客機にはない戦う飛行機のハードな一面もきちんと描かれています。

基本、世のボーイズは『働く乗り物』に弱いのです。

単純な元ボーイズは、冒頭シーンですでにスピルバーグの餌食となっていました。




スペシャルなキャストに驚く

前情報なしで驚いたのは、『オールウェイズ』の天使役です。なんとオードリーヘップバーンの登場です。

「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」で世の男性のみならず女性までもノックアウトしたヘップバーン…。まさしく天使降臨ですよ。

彼女が時を経て、スクリーンで演じ、変わらずキュートな声でセリフを発するのです。

もちろん美しくも年齢を重ねていますが、ぼくは、彼女をスクリーンで観ることができて、その声を聞けただけでも、この映画『オールウェイズ』は観る価値があった、と思いました。

主人公役はリチャード・ドレイファス。スター選手です。霊となってどうにも意思疎通ができないもどかしさを丁寧に出していました。

ぼくがリチャード・ドレイファス以上に印象に残ったのが、脇役のジョン・グッドマンです。

『ブルースブラザーズ2000』ではじめて彼を知ったのですが、オールウェイズは1989年作品なので、ブルースのかなり前。

コメディアンの雰囲気ありつつ、怒りの演技がまたいい。あらためて好きな役者さんとなりました。

マドンナ役はホリー・ハンター。ちょいクセのあるべっぴんさん。調べたら『ピアノ・レッスン』で主役を演じています。




心に残ったセリフたち

『オールウェイズ』で、ぼくが心に残ったセリフがあります。

それは「愛している」という言葉。すみません、ベタすぎて…。でもそのあとにこうセリフが続くのです。

「その言葉は過去をすべて流してくれる」

よく外国映画では「アイラブユー」を連発します。日本人はほぼ言わないですよね。

『オールウェイズ』の主人公は、アメリカ人ですけど、この「愛している」をいえないタイプなのです。

なんだかとってもホッとすると同時に、「愛は赦し、ということか」と思ったり。

そして天使のオードリー・ヘップバーンがこんなセリフを言います。

『自由は、人に与えて、初めて手にできる』

このセリフも好きな言葉となりました。

「スピリトス、神の息吹、霊感」を人に与えるためのツールが、実は守護霊が口にする「言葉」である、、、という裏設定も素敵によかったです。




『オールウェイズ』ぼくの評価は?

『オールウェイズ』を観終わって、『いざってときに、どう行動するか?』そんなことを考えてました。

「人の真価って、いざって時に出ちゃうんだろな、、、、」あらためてそんなことを考えさせられた映画でした。

この映画は、大切な人とまた観たい映画です。そして、困難が降りかかって、乗り越えるに勇気が必要なときに、再び観たい大切な映画となりました。

僕の評価は星四つ⭐️⭐️⭐️⭐️です。




 

気になった俳優~ジョン・グッドマンの出演作~

脇役のジョン・グッドマンがいい味を出しています。

なので出演作を調べてみました。

ジョン・グッドマンの出演作をWikipediaから以下、一部転載。忘備録です。

『赤ちゃん泥棒』『シー・オブ・ラブ』

『アラクノフォビア』

『ラルフ一世はアメリカン』

『バートン・フィンク』

『ブルース・ブラザース2000

『ビッグ・リボウスキ』

『救命士』

『コヨーテ・アグリー』『オー・ブラザー!

『ビヨンド the シー 夢見るように歌えば』

『狼の死刑宣告』『スピード・レーサー』

『レッド・ステイト』『アーティスト』

『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

『人生の特等席』

10 クローバーフィールド・レーン』

他いろいろ。

モンスターズインクではサリーの声もアテています。

ほとんど見ていなかったです。要チェック…。

『オールウェイズ』配信レンタル先は?

Prime Video/TSUTAYA DISCASでレンタルできます(2025年11月現在)

『オールウェイズ』DVD・ブルーレイは?

アマゾンでブルーレイが購入可能です(2025年11月現在)

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