『ホリデーロード4000キロ』ネタバレあらすじ・感想・スタッフキャスト|はちゃめちゃファミリーロードムービーレビュー

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『ホリデーロード4000キロ』ネタバレレビュー

今回取り上げる映画は、『ホリデーロード4000キロ』。1983年公開のアメリカ映画です。

ごくごくフツーの家族の4千キロのバケーションドライブをコミカルに描くロードムービー。

この映画、はちゃめちゃです。それがまたいいんですけど。そんな突き抜けてる?一家がアミューズメントパークを目指しアメリカ大陸を横断します。父親は父親らしくあろうとしますが、それが、スベりまくる…。コミカルというか、アホというか、、、。そんな『ホリデーロード4000キロ』のあらすじから感想、スタッフキャストまでレビューします。


(注_以下クリップは続編も合わせて編集されています)

『ホリデーロード4000キロ』スタッフ・キャスト

監督はハロルド・ライミス。ゴーストバスターズシリーズには俳優としても出演しています。ジョン・ベルーシビル・マーレイらとラジオ番組『ナショナル・ ランプーン・レディオ・アワー英語版』で共演し人気となり、コメディ作品の脚本・監督を手がけています。

主役はチェビー・チェイス。人気コメディ番組の『サタデー・ナイト・ライブ』のレギュラー出演のキャリアを持つ名コメディアンです。映画出演も多数。『ファールプレイ』(ゴールディホーンと共演。1978年)でぼくはめっちゃ面白い役者さんだなーと、印象づけられました。

妻役を演じたエレン・グリズウォルドはこの映画で大ブレイク。その後着実に出演柵を増やし、最近では2023年公開のクリスマスを題材としたブラックコメディアクション映画『バイオレント・ナイト』にも出演しています。

区分 名前
監督 ハロルド・ライミス
脚本・原作 ジョン・ヒューズ
製作 マッティ・シモンズ
撮影 ヴィクター・J・ケンパー
音楽 ラルフ・バーンズ
編集 ペンブローク・J・ヘリング
美術 ジャック・T・コリス
役名 俳優
クラーク・グリズウォルド チェビー・チェイス
エレン・グリズウォルド ビヴァリー・ダンジェロ
エドナおばさん イモジーン・コカ
従兄弟エディ ランディ・クエイド
ラスティ アンソニー・マイケル・ホール
オードリー ダナ・バロン
ロイ エディ・ブラッケン
キャンプ係員 ブライアン・ドイル=マーレイ
キャサリン ミリアム・フリン
フェラーリの美女 クリスティー・ブリンクリー
ガソリンスタンド店員 ユージン・レヴィ
バイク警官 ジェームズ・キーチ
ガード ジョン・キャンディ

本編の続編『ベガス・バケーション』(未見)にもチェビー・チェイスはもちろん出ています。

妻の役は、ビバリー・ダンジェロ。歌も踊りもOKなバイプレイヤー。出演作は『結婚しない女』『ヘアー』などです。

『ホリデーロード4000キロ』どんなあらすじ?(ネタバレあります)

イリノイ州シカゴのアメリカ中流家庭を絵に描いたような父親母親、そして息子娘のグリズウォルド一家。

一家は休暇を使って、カリフォルニア・ロサンゼルスのアトラクション遊園地ウォリーワールドまで、4000キロの旅に出る。

足は、買いたくもないのに流れで買うことになった中古のステーションワゴン。かっこいいとは言い難いデザインのその車を運転するのは、一家の長・クラークだ。

彼が切に旅に望むのは、理想を絵に描いたような、妻や子供たちとの、「温かい家族の交流」だ。

ところが、彼らの行く先々、車の故障は序の口、謎の美女の誘惑、親戚の資金難肩代わり、途中から同情することになった叔母のあろうことか、死…と、トラブルだらけの旅となる。

走行距離が伸びるたびに、ボロボロになっていくグリズウォルド一家とステーションワゴン。

そしてトラブルに見舞われる都度、父クラークの家族交流への夢と理想は空回りすることになり

はたして彼らは、目的地ウォリーワールドに辿り着けるのか?

といったあらすじです。



『ホリデーロード4000キロ』レビュー

ぼくがはじめてこの映画を観たのは、1983年。ロードショー公開当時です。

2回目は、今年2023年のU-NEXT配信です。

ぼくは、旅もの、いわゆるロードムービーが好きです。

この映画も「ロードムービー」ではありますが、100%「コメディ」です。ロードショー公開された時(40年前ですね)は、劇場でその可笑しさに腹を抱えて笑いまくってました。

ロードムービーって様々ですけど、基本の型みたいなものがあります。

たとえば「A地点からB地点まで移動する間に何かが起こり、主人公が少しずつ成長する」みたいな。

この映画も旅の途中「何か」がひんぱんに起こるんですが、「主人公たちの成長」となると、、、成長しません。そこ、見事にコメディに徹してます。

この映画を観ていて思ったのは、自分の家庭での出来事です。

フツーの家族にも、フツーにドラマが転がってる。

しかし、フツーの生活の中では「脚色」という作業をすることがない。だから、記憶に残らず過去に過ぎ去っていきます。

そのフツーのドラマを脚色したものが、実は「物語」です。

では、フツーの暮らしをどういう切り口で脚色するか?

その切り口次第で、フツーの人々の普段の生活は、「世界に一つの奇跡の物語」にもなるし、「丁寧人生応援歌」にもなりえます。

この映画は、「フツーの人々の親子のやりとりって、視点変えて見ると、ケッコーお笑いだよね。」ということをやってのけてます。

一般ピープル代表のようなグリズウォルド一家が劇中やることなすこと見て笑えるわけですが、ふと自分の家庭や親子関係を振り返ってみると、笑えないくらい共通点を見出すことができます。

だから、笑える。

父親クラークが、オノレが勝手に掲げる「良きパパ像」を目指して奮闘しますが、そんなシーンに「自分にもあったよ、わかるわかる、ハタから見ればお笑いだよねー」と、共通すぎて失笑なのです。

フツーの家族旅を「お笑い人生映画」に仕立て上げている監督は、ジョン・ランディス。そして父親役のコメディアンのチェビー・チェイスです。

チェビー・チェイス、マジメくさった表情をするだけで観ているこっちが「つぎは何をしでかすの?」と、ニヤけてきてしまいます。

いちいちカッコつけたがる父親の「うざったさ」もお笑いに変えてくれてます。コメディアンの面目躍如です。

はじめて観た1983年、ぼくはまだ二十代というワカモノだったわけで、映画館で抱腹絶倒、「オモロイ映画だったー!チェビー・チェイス、最高だわー」と友人知人に言い回ってました。

あれから40年たち、本棚から、なんと当時のパンフレットが転がり落ちてきたんですね。

僕はしみじみ眺めながら「この映画、めちゃ面白かったよな」と、配信を探しました。40年たって、はたして当時のように笑えるだろうか?」と、気分は昔の彼女に会うが如くプレイボタンをクリック。

結果、20代の頃ほどは腹を抱えることはできなかったのは、40年が、ぼくにいろんな澱を積み重なったゆえんでしょう。(つまらなかったわけではない。笑えたところは、40年前の六割くらい。あとの四割は苦笑)

「笑い」って、結局は、世代とともに移り変わり、ツボにハマるかどうか?なんだな、とわかりました。



『ホリデーロード4000キロ』「良きパパ」になりたい父親たちに捧げるコメディ

世の男性、父親は、マジメな父親を「演ずる」こと、「オレって、ちょっとイケてるかも」って勘違いすること、誰もが経験してることだと思います。

この映画で笑えるのは、そんなツボでもあります。

いやはや、世の男って、地雷をいっぱい抱えてるんだ、と思ってしまいました。

『ホリデーロード4000キロ』以下、ぼくの一言感想です。

この映画からぼくがゲットしたワードは、『ちょっとだけ視点をイジると、人生なんてコメディさ。気楽にいこうぜ』でした。

1983年公開当時の感覚は、評価:星、四つ。

2023年の今回は、評価:星は三つ、でした。



『ホリデーロード4000キロ』配信は?

U-NEXTで配信中。



おまけ

あ、そうそう、映画のポスターも笑えますよ。『スターウォーズ』や『コナン・ザ・グレート』といった冒険活劇ポスターアルアル構図を、そのまーんま持ち込んでいます↓めちゃ腕の立つイラストレーターが描いています。(多分、アメリカ人でしょう)








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