『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』実話?フィクション?ネタバレあり沈没映画の感想レビュー

戦争・歴史・時代

『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』は第二次大戦の大西洋を舞台に、ベルギーレジスタンスの極秘ミッションを描いた潜水艦モノです。

潜水艦映画には傑作が多いです。配信で予告編が流れてきたので、期待しつつ観ましたが、結果は…

『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』あらすじは?

時は第二次世界大戦。主役はベルギーのレジスタンスたち。

アフリカのベルギー領コンゴから、捕獲したドイツのUボートを使い、ある密命を遂行することになる。

密命とは、原爆開発計画のためのウランを拿捕したUボートでアメリカまで運ぶことだ。

潜水艦の操舵経験が全くないベルギーレジスタンスたちは、捕虜となっているドイツ海軍潜水艦艦長の操舵指導の元、アメリカを目指す。

行く手に待ち受けるのは、空にドイツ空軍戦闘機、海上には爆雷ばら撒く駆逐艦、そして深海に、正真正銘ドイツのUボートだ。

深海で極限の戦いを強いられる素人乗組員のレジスタンスたち。

はたして彼らはドイツ軍の目をかいくぐり、アメリカまでウランを届けることができるのか

…という筋だてです。

『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』撃沈感想

様々な過去を持つ登場人物の設定は良い…というか、わかる、のだけれど、描ききれていない。もったいないくらい中途半端です。残念。

捕虜のドイツ軍艦長がなんでそこまで協力的なのか?後半ネタ明かしもされるのだけど、あまりにも最初から協力的すぎてスッキリしない。残念。

戦争映画ですから、ドギツイ描写はもちろんアリです、、、ですけど、ドギツイだけに終わってる…ドギツサ見せれば客は満足する、、、はずないでしょう!!…残念。

映画のタイトルに「潜水艦強奪作戦」とあるけれど、どこを見回しても強奪シーンの「ご」の字も出てこない。。。。邦題もこれはあまりにルール違反だ。「潜水艦奪うシーンが、これまたすごいんですよ〜」と誘われ入って、何にもなかった、みたいな、、、残念。

以下、ラストのネタバレあるので、映画を見たい方は読まないでくださいね。

ブツを潜水艦で運ぶという設定は他の映画や小説にもよく登場します。同じジャンルの潜水艦映画の『U571』ではエニグマ暗号機ですし。今回運ぶブツは原爆の材料となるウランですが、ラストカットはアメリカの陽気な浜辺。日付がクレジットされると8月6日。陽気さと日付のギャップに日本人のぼくは、リモコンを投げつけたくなりました。反核という時代の流れもある今、別の終わらせ方があったはず。重ね重ね残念。

監督は映画初作品のようです。次回作に期待します。

ちなみに同じ潜水艦Uボート映画で、以下の映画のレビューを取り上げています。

『Uボート』はこちら

『U571』はこちらです

『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』勉強になったこと

第二次大戦下、ドイツもアメリカも日本だって原爆開発レースに躍起になっていました。「Uボート×ウラン」、、、あり得る話ですよね。なのでちょっと調べてみました。

するとなんと、実はドイツから日本へ原爆の原料となる「ウラン」をUボートが運んだという史実は実話としてありました。もしかするとこの映画は、そんな実話からヒントを得たのかもしれません。(あくまで想像)

さらに、U 235って、てっきりドイツの潜水艦Uボートのシリアルナンバーだと思いこんでいたんですが、なんでタイトルに『:』がついている。なぜ『:』なんだろう?って思っていました。

ブログ書くにあたって色々調べていたら、わかりました。「U235」は「ウランの元素番号」なんですね。

UボートのUに235を引っ掛けたところ、ナイスネーミングだと思いました。

あっ!ここまで書いて映画のタイトルの意味が読み解けました。

もしかして『ウラン235を潜水艦で強奪する作戦』、、、てことだったのかな??。でも、どっちにせよ、納得いかない。

ぼくが『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』を観たわけ

ベルギー映画ってはじめてでした。

おまけにレジスタンスモノです。

「レジスタンスが主役」の映画や小説って、佳作になる印象強いです。

古くはオールスターキャストで撮られた『パリは燃えているか?』にはじまって、近年、といってもちょい古いけどダニエル・クレイグの『デファイアンス』まで記憶に残る作品あります。

『マトリックス』シリーズもSFくくりになるけど、内容はレジスタンスエッセンスバリバリですよね。

第二次世界大戦時、ベルギーはドイツに占領されていたわけで、「レジスタンスを潜水艦に絡めたアイデア、なかなかイイかも!」と、予告編で思ったのでした。

そんなわけで、残念、この映画は大いに残念、ぼくは「星ひとつ」でした。

やっぱり絶対みたいUボート映画といえば、西ドイツが作った『Uボート』でしょう。1982年と古い映画ですが、とんでもない。大傑作です。こちらにレビューを書いていますので、よかったらどうぞ!

『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』キャスト・スタッフ

キャスト ケーン・デ・ボーウ/スーリー・リーフェンスタイン/ユン・ヘンハルド他

スタッフ 監督:スヴェン・ハイブリクス  脚本:ヨハン・ホーレマンス/スヴェン・ハイブリクス



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