映画『クリスマスキャロル』1970公開=原題SCROOGEのあらすじ・感想評価レビュー・配信先まで

ハッピー・ラブ・コメディ

ディケンズ原作の『クリスマスキャロル』は、過去何度か映画やアニメになっています。そんな中でも1970年に公開された『クリスマスキャロル〜原題SCROOGE』は、運営人が、勝手に「クリスマス映画ランキング第一位」認定する映画です。一人でも、子供と観るにもおすすめの一本。




監督は『ポセイドンアドベンチャー』で有名な、ロナルド・ニーム。パニック映画の名作『ポセイドンアドベンチャー』とは全く異なる、ミュージカルの楽しさも加えたハートウォーミーな映画に仕上げています。主役にはアルバート・フィニー、脇役にアレック・ギネスという贅沢なキャスティングです。要所要所にさしはさまれる歌と踊りが素晴らしいミュージカル仕立てにもなっています。

運営人のぼくは1970年代にNHKでの放送で初めて観て感動。それ以降、放送・ビデオ、DVDと時代変われど毎年クリスマスには必見映画となっています。

ぼくは『クリスマスキャロル〜原題SCROOGE』の何が良くてイブの夜に毎年観直すのか?あらためて『クリスマスキャロル〜原題SCROOGE』の魅力をレビューしてみます。

(便宜上、本記事では『クリスマスキャロル』を『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)と統一します)



 



『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)あらすじは?

まずは『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)のあらすじからスタートです。

舞台は19世紀のロンドン。主人公の老人スクルージ(アルバート・フィニー)は金儲けと利息のことしか頭にない、ケチで意地悪な金貸しだ。使用人のクラチット(デイヴィッド・コリングス)はスクルージとは逆に善人を絵に描いたような人物だ。

クリスマスイブの夜、聖なる夜でもスクルージの頭の中にあるのは貸した金の取り立てだ。当然彼は街の人々からは忌み嫌われている。

スクルージが貸金の取り立てから帰ってくると、スクルージの枕元に、7年前に亡くなった共同経営者のマーレイ(アレック・ギネス)が幽霊となって現れる。

マーレイは、自分が地獄で鎖につながれ苦しんでいることを告げ、スクルージを改心させようと、3人のクリスマスの亡霊を送り込む。

一人目の亡霊は、「過去のクリスマスの亡霊」(エディス・エバンス)だ。

「過去のクリスマスの亡霊」は、スクルージに幼かった頃の過去を見せる。スクルージは実は純粋で優しい少年だったことを思い出す。

さらには、働き始めた頃の純粋だった自分自身を見せつけられる。

しかしスクルージは、「過去の亡霊」を幻としか思わず、信じることをしない。

続いて現れたふたり目の亡霊は、「現在のクリスマスの亡霊」(ケネス・モア)だ。

「現在のクリスマスの亡霊」は、貧しいながらも幸福そうな、使用人クラチット一家の団欒風景を見せる。彼らが自分のために祝ってくれるのを見てスクルージの良心が疼く。

同時にスクルージは、クラチットの子供の一人、ティム(リッキー・ボーモン)が重い病を患っていることを知らされる。

最後に、「未来のクリスマスの亡霊」が現れる。

「未来のクリスマスの亡霊」はスクルージに彼の死後の様子を見せる。それは地獄で重荷を背負い苦しむスクルージ自身の姿だった。

3人の亡霊が見せてくれたスクルージの過去現在未来。

スクルージは自分の生き方を反省し、変わることを決意する。

翌朝、クリスマスの朝。

スクルージは、町中の人々に「ありがとう」の言葉を告げ、自分が分け与えることができる全てをする。

クリスマス、彼の心に湧き上がってきたのは、「人生をやり直す」決意だった。



『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)感想レビュー

感動の源は、誰もが持っている「無垢さ」と「意地悪さ」

冒頭オープニングは貧しい子供達が小銭を得るために歌を歌うシーンからスタートします。この歌声がナチュラル=無邪気な感じなのですが、その歌うシーンがしかめっつらのスクルージと絡み合います。

子供達の「無垢さ」と、スクルージの「意地悪さ」の対比で幕がひらくのです。

人は誰でも心の中に「無垢で正直な自分」と「意地悪で皮肉家の自分」がいるんだと思います。

誰しもそんな「無垢さ」と「意地悪さ」を持っているからこそ、『クリスマスキャロル〜SCROOGE』オープニングでは、あっという間に引き込まれるのです。



二つの『Thank you very much』の謎

子供達の歌でスタートする『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)ですが、踊りがまた素晴らしいです。

決して派手なダンスではありません。それでも何度観ても、踊りのシーンには目が釘付けになります。

後半〜クライマックスに大群舞となる二つの『Thank you very much』の素晴らしさは、これはもう特筆モノ。

映画史にガッチリ刻まれるべき名ダンスシーン、とぼくは感じています。

「『Thank you very much』の大群舞が二つある」と書きましたが、しかし、なぜ『Thank you very much』ダンスが2回も繰り返されるのでしょうか?

実は、その二つは全く意味が真逆なのです。

1回目の『Thank you very much』は、実はスクルージから金を借りている町の人たちの「けちんぼスクルージよ、死んでくれてThank you very muchだぜ」という、皮肉的な『Thank you very much』です。

2回目=クライマックスの『Thank you very much』は、スクルージが改心し、全てに感謝している言葉としての『Thank you very much』です。

この2回の相反する『Thank you very much』で、映画陣は何を観客に伝えたかったのでしょうか?

それは、「町の人たちはスクルージとは違い善人と思えるかもしれないけど、決してそうではない。スクルージも町の人たちも一皮むけば罪深く、同列なんだ」ということだとぼくは感じています。

ぼくの推察は間違っているかもしれません。でもなぜ、『Thank you very much』は2回歌い踊られるのか?そこには必ず深い意味が隠されていると思います。




『I like life』という言葉が響く

歌のシーンでもう一つ。『I like life』の歌もまた、シンプルで好きな言葉となっています。

「I like life〜人生が好きさ」って、そうそう言えない言葉ですよね。正直言って少なくともぼくは、言えない。

日々、辛いこともそれなりにあるし、不思議なんだけど、楽しいことって、すぐ忘れてしまいます。

そんな当たりまえなことを歌でさらりと教えてくれるあたり、素敵です。



人はいつでも変わることができる

クリスマスイブがやってくるたび見続けてきた『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)は観るたびに違う発見や感動、驚きをくれる映画です。

過去観た時は、なんとも思わなかったシーンで突然涙がこぼれたり、納得できなかったスクルージの姿勢が突然理解できたり。ほんと違う発見をするのです。

それはなぜか?

以下、そのなぜ?に答えることで、『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)のぼくの評価に替えます。



『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)評価は殿堂入り

DVDをセットして、プレイボタンを押して、観劇2時間。その度ごとに、新しい気づきがある映画が『クリスマスキャロル〜SCROOGE』です。それはなぜか?

答えは、実は、なんてことはありません。それは観ている自分自身が、去年のイブから一年たち、良きにつけあしきにつけ「経験を重ねて変わっていっているから」です。

その一年の「変化」を『クリスマスキャロル〜SCROOGE』(1970)は、まるで鏡のように見せてくれるんです。

毎年繰り返しこの映画を観ることで、ぼくは『クリスマスキャロル〜SCROOGE』から「人は常に少しずつ変わっていく」ということを教えてもらいました。

スクルージが一夜にして変わったのは、奇跡でもなんでもないと、今、ぼくはリアルに思います。

「人はいつでも変わることができる」

『Thank you very much=ありがとう』という言葉は全てを変える」

「I like life~人生が好きさ」

『クリスマスキャロル〜SCROOGE』のメッセージはこの3つに尽きます。

今年もクリスマスイブには、ぼくは間違いなく『クリスマスキャロル〜SCROOGE』を観るでしょう。



『クリスマスキャロル〜SCROOGE』配信先は?DVDは手に入る?

現在無料配信はありません。

Prime Video/Video Market/Apple TVでレンタルできます。

DVD・ブルーレイともに販売されています。

 







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