映画『コーラスライン』感想レビュー
あらすじから・配信レンタル情報・キャスト配役・使用曲まで
こんにちは、映画好き絵描きのタクです。
ぼくは、ミュージカル映画が好きです。インド映画の大群舞からハリウッド黄金期のミュージカル映画、『愛と悲しみのボレロ』といったドラマだけど音楽カナメっていう映画も好き。
そんな音楽映画を見ていると顔が緩んで笑顔になってしまいます。音楽と踊りと映像って、相性が良すぎるんでしょうね。
今回レビューで取り上げる映画は『コーラスライン』。1985年作品です。今年(2025年)はアダム・クーパー主演の『コーラスライン』が日本上陸中です。
舞台を見た方が「映画も見てみたいな」となった時のガイドにもなれば嬉しいです。
映画『コーラスライン』予告編〜どんな映画?
映画『コーラスライン』解説〜どんな映画?
『コーラスライン』(A Chorus Line)は、1985年公開のアメリカ合衆国のミュージカル映画です。監督はリチャード・アッテンボロー。主演はマイケル・ダグラス、テレンス・マン。他。
アーノルド・シュルマンによる映画脚本は、ジェームズ・カークウッドとニコラス・ダンテによる1975年初演の同名のミュージカル作品の台本に基づいています。
楽曲を担当したのはマーヴィン・ハムリッシュとエドワード・クレバン。
物語は、新作ブロードウェイ・ミュージカルの演出家と、舞台の役を得ようとするダンサーたちのストーリーです。踊る喜び、ステージダンサーに選ばれる厳しさ、踊り手それぞれの生き方が描かれる映画です。(113分。アメリカ映画)
『コーラスライン』配信レンタル先は?DVDは入手可能か?
先に見たい方に向けて、気になる配信レンタル先を調べました。
残念ながら、いま配信はされていないようです。(22025年9月現在)
宅配レンタルなら、TSUTAYA DISCASでDVDをレンタル可能のようです。
DVD/ ブルーレイは、Amazon、メルカリ等で入手可能です。

映画『コーラスライン』(1985)スタッフ情報
- 監督:リチャード・アッテンボロー
- 脚本:ジェームズ・カークウッド・Jr.、ニコラス・ダンテ、アーノルド・シュルマン
- 原作:ブロードウェイ・ミュージカル「A Chorus Line」
- 音楽:マーヴィン・ハムリッシュ
- 作詞:エドワード・クリーバン
- 製作:リチャード・アッテンボロー、ポール・J・ヘンジ
キャスト一覧
役名 | 俳優名 | 特徴・役割 |
---|---|---|
ザック | マイケル・ダグラス | 演出家・振付師 |
ラリー | テレンス・マン | 振付助手 |
キャシー | アリソン・リード | ザックの元恋人、再起をかけてオーディションに挑む |
マイク | チャールズ・マクゴアン | ユーモアあるタップを披露する。 |
ポール | キャメロン・イングリッシュ | 自分の過去を打ち明ける青年ダンサー |
ディアナ | ヤミール・ボージェス | 明るいラテン系ダンサー、ソロ曲「Nothing」を披露 |
シーラ | ヴィッキー・フレデリック | 皮肉屋のベテラン女性ダンサー:ザックと旧友 |
マギー | パム・クリンガー | 夢を語るダンサー |
ヴァル | オードリー・ランダース | セクシーさを武器にする女性ダンサー |
リッチー | グレッグ・バージ | 黒人ダンサー・エネルギッシュ |
グレッグ | ジャスティン・ロス | ユダヤ系のダンサー |
マーク | マット・ウェスト | 30代に差し掛かったダンサー |
『コーラスライン』あらすじは?
では、映画のあらすじ紹介です。
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舞台はアメリカニューヨークのブロードウェイの劇場です。
劇場のステージでは、あるミュージカルのバックダンサーオーディションが行われ、大勢のダンサーたちが、振付師から繰り出される指示に従い群舞しています。
暗い客席に座って厳しい視線を舞台に送るのは演出家のザック(マイケル・ダグラス)。
何十人も審査を重ね、通過したのはわずか16人。
そんなところへ、往年のスターダンサーだったキャシー(アリソン・リード)がバックダンサーの仕事を求め、オーディション会場に遅れてやってきます。
キャシーは演出家ザックの元恋人。かつてキャシーはザックと別れてハリウッドへ旅だったのです。
ザックは、コーラスライン(バックダンサー)として男性4人、女性4人の計8人を決めることにしていました。
そんなオーディションにキャシーが現れたことにザックは躊躇します。
審査は進みます。
ザックは参加者たちにそれぞれのたどってきた人生を語ってくれ、と、自己紹介を求めます。
まさか語ることがオーディションにあるとは思ってもいなかったダンサーたち。
ポツポツと、ダンサーひとりひとりが、家族、悩みが明かされていきます…
『コーラスライン』あらすじラストまで〜ネタバレ注意
ダンサーたちが抱える悩み、ダンスへの想い、家族のことや初体験など様々な話題が話される。
ザックはキャシーに話しかける時、参加者全員をリハ室にハケさせます。
ザックは、スターダンサーだったキャシーに対し、コーラスラインのダンサーに個性的な踊りは無用だと、伝え、オーディションから引くよう説得します。
しかしキャシーはオーディションを受けさせて欲しいと願い出ます。
折れるザック。
キャシーとザックの関係、ダンサーたちそれぞれの人生が交差しつつ新しい振り付けがなされ、オーディションは進む。
そんな中、ダンサーのひとりポールが足の筋を切り、救急車で運ばれていきます。
ダンスの厳しさを身をもって感じ入るダンサーたち…
ザックはダンサーたちに二度と踊れなくなったらどうするのかと尋ねます。
1人が「たとえコーラスの1人だとしても記憶に残るダンサーになりたい」と語り、全員がうなずきます。
選考は終わりました。ザックは、コーラスラインの最終選考結果を伝えます。
ヴァル、キャシー、ビビ、ディアナ、マイク、マーク、リチー、ボビーの8人です。
舞台は暗転。
観客を前にして8人が「”One”」を踊ります。
すると落選したダンサーたちも舞台に登場し、一列だった踊りのラインが2列に、そして3列に…。
次第に舞台は大勢のダンサーで埋め尽くされ、音楽がどこまでもリフレーンし、エンドロール。
『コーラスライン』映画と舞台の違いは?
『コーラスライン』はもともとが舞台のミュージカルを映画にしたものですが、それでは映画と舞台の違いはどこにあるのでしょうか?
ぼく自身映画から見た人間です。舞台のコーラスラインはだ見たことがありません。なので、違いはここでは書けませんが、ネットで調べていたら、その違いを書いているブログがありました。なので、そのブログのリンクを貼っておきますね。かなり細かく、かつ丁寧に、映画と舞台の違いを調べて書いています。
そちらのサイトを読んでのまとめとして、簡単に違いを書いておきますね。
映画版は「ザックとキャシーのドラマを中心に組み上げている」ようです。
逆に舞台ミュージカルでは、「音楽・踊り・ダンサーたちのセリフ」が映画版よりバラエティに富んでいるようです。
日本では、アダムクーパー主演の『コーラスライン』の舞台ミュージカル(2025年)が始まりましたね。
ぼく自身、10月の東京公演のチケットを取ったので、観劇次第、映画との違いをまとめようと思っています。
映画『コーラスライン』感想
公開当時(30年前)、ぼくはコーラスラインミュージカルの内容も知らずにこの映画を見ました。その時の感動を今でもリアルに覚えています。その足でサントラLPアルバムを買いに行ったのを覚えています。当時はビデオやDVDがまだ無かった時代、映画見終わった後にその感動を増幅させる手はサントラレコーしか無かったんですね。
それはさておき、まもなく東京はじめ、全国でミュージカルステージの『コーラスライン』がスタートします。
ぼくも東京公演のチケットを手に入れました。そんなわけで映画『コーラスライン』も見直してみよう…のなったのです。
しかし、配信はどこでもされていない。他なればDVDか、と、探したところ、中古で見つけました!
届くのをワクワク感。これ、久しぶりの感覚。
届いてさっそく見てみたら…。
もう、最高でした!
冒頭の群舞からグイグイ引っ張り込まれます。
振付師助手の存在感もやっぱりよいです。
そして、マイケルダグラス。ギャラはどうでもいいからこの役をさせてくれ、と、頼み込んだというだけあって、その役回りが良いんですよ、渋いんです。
ドラマのところどころにさしはさまるダンスも素晴らしいですが、縦横無尽のカメラアングルがとにかく魅力です。
ダンサーたちの踊りはもちろんのこと、カメラの素晴らしさを楽しめるのは、舞台のコーラスラインでは味わえない、映画ならではの醍醐味でしょう。
天井から捉える。
後ろから映す。
前後左右斜めと動き回るカメラ。
ステージライトと舞台の陰影。
編集の巧みさで2時間弱があっという間。魅せてくれます。
ぼく自身の話になりますが、40歳から15年ほどタップダンスを習っていたことがありました。(過去形)その上で言わせてもらうと、凡人は、映画のなかのシーンのように「振り付けを一発で覚える」なんて、ほぼ間違いなくムリなんです。
でも、才能ある人は一発で覚えるんですよね。
映画の中で、「振り付けはこうだ」という指示に一発で応えます。あれ、できる人はできるんですよ。ちなみにぼくは十数回繰り返してやっと覚えれた凡人です。
踊りに関して、振り付けをすぐに覚えれるか覚えられないか?って、大事な一線のような気がする、、、。そんなところも映画では描かれているのがぼくはとても好きなところです。
ほんっっっっっっとに「踊れる人」は、レベルが違います。
踊りとカメラの話の次に、やっぱり大事なのは内容ですよね。
この映画は30年前の作品ですが、時代を先取りしています。なんと、「多様性」が隠れテーマになっています。
人種、容姿、家族構成、性癖と、ダンサーそれぞれが話していくのですが、そのドラマが、今(2025年)見ても全然古さを感じません。
大事なのは個としてしてどう生きるか?というのがこの映画のテーマだ、と、ぼくは受け取っています。そして見るたびに、ダンサーたちが放つ言葉を通して「自分自身が個としてどう生きていけるか?」を考えさせられます。
映画『コーラスライン』は、古さを感じないどころか、ぎゅっとタイトにまとめている演出がぼくは好きです。ちなみに監督はリチャード。アッテンボローです。ガンジーでアカデミー賞を取っている名監督です。
最後にクライマックスの群舞について書いておきます。
アングルと編集が映画ならではの作り方をしており、記憶に残ります。
やはり同じエンターティメントでも映画は舞台とは違った視点があります。映画はいくつものカメラ目線の複合体で作り上げられるもので、舞台とは一線を画した別エンタメなんだなあ、と思わされました。
映画『コーラスライン』ぼくの評価
公開時の1985年、そして30年後の2025年、時代を超えて観た映画『コーラスライン』でしたが、ぼくの評価は星五つです。
….だって30年経っても鳥肌たちっぱだったんだもんな。星を減らす理由はありませんでした。
いい映画をありがとうございました。
最後に、劇中仕様の音楽曲名とシーンを簡単にまとめてみました。(公式サイトじゃないので間違いがあったらごめんなさい。)
劇中音楽とシーンまとめ
曲名 | シーン |
---|---|
I Hope I Get It | 冒頭のオーディションシーン。期待と不安を歌うナンバー |
Who Am I Anyway?(映画版オリジナル) | ザックが自問する場面。演出家の葛藤を描く |
I Can Do That | マイクが子どもの頃から踊ってきた経験を語る |
At the Ballet | シーラ、マギーらが幼い日の夢を歌う感動的なシーン |
Nothing | ディアナが演技の授業での挫折を振り返るソロ |
Let Me Dance for You(映画版のみ) | ヴァルが自分のキャリアと身体をユーモラスに語る |
What I Did for Love | 「踊りのために人生を捧げた」ことを歌う感動的ナンバー |
One (Singular Sensation) | クライマックス。金色の衣装でラインを組み華麗に踊る |
Finale: One (Reprise) | 大団円。全員での華やかなフィナーレ |
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