『ピーターラビット』映画は酷い?面白い?あらすじ感想・キャスト吹替声優まで評価レビューします。

ハッピー・ラブ・コメディ

世界中で最も読まれている絵本の一つ、ベアトリクス・ポッターの『ピーターラビット』。はじめてその絵本を知ったのは1982年のことでした。絵本とは思えない、うさぎや動物たちのデッサンにノックアウトされました。その内容も素晴らしく、ついには絵本は全巻揃え、あげくに舞台になっている英国湖水地方を見てみたいと、リュックを背負い旅にまで出ました。さて、そんな『ピーターラビット』が映画となったと聞いては、観ずにはおれません。ちなみにこの映画、酷いという評価もありますが、、、はてさてぼくの目にこの映画はどう映ったでしょう?

『ピーターラビット』映画のあらすじは?

主人公は、うさぎのピーター。イギリスの湖水地方で妹のフロプシー、モプシー、コットンテイル、そしていとこのペンジャミンと暮らしている。

近所の老人マクレガーはピーターの父親を捕まえパイにしてしまった、いわゆるピーターらウサギたちからすると天敵だ。物語冒頭、マクレガーに捕まりかけたピーターは、あわや隣に住むビアに助けられる。ビアは自然と動物が大好きな画家だ。

ある日、マグレガーが心臓発作で亡くなってしまう。敵のいなくなったマクレガー邸に動物たちが集まり、歌って踊る大パーティを繰り広げる。 ところが、喜びも束の間、故マクレガーの親戚である若きトーマス・マクレガーがやってくる。有名デパート・ロンドンハロッズ社員の彼は、昇進のチャンスを逃し、傷心での湖水地方への旅だ。ひょんなことで相続流ことになった叔父の家を売り、その金でオモチャ屋を開くことを企む若きマクレガー。

マクレガーは隣に住むビアに惚れ、ピーターたちの気持ちをよそにビアと仲良くなる。しかし、彼は極度の潔癖症。おまけに大の動物嫌いだ。ビーターたちとマグレガー、そしてビアの三角関係は、次第にうさぎたちとマクレガーの対決へと進んでいく、、、。

かいつまむとこんな感じのストーリーです。

『ピーターラビット』映画の感想レビュー

湖水地方の丘陵を走り回るピーターで映画ははじまりますが、「CGとはいえ、しっかりピーターたち、リアルピーターになっちゃってるじゃないか!」

それが第一印象でした。CGラビッツ、なかなか素晴らしい出来です。

他の絵本の動物キャラクターも、原作の絵をしっかり意識したCG再現には、舌を巻きました。

絵本の名シーン、たとえば柵に服が引っかかるシーンなども、しっかりと実写+CGで再現してくれています。

映画は、オリジナルストーリーとは違い、絵描きの女性ビアとロンドンからやってきた動物嫌いの男性トーマス・マクレガーの関係をストーリーの柱に据えて、ピーターやベンジャミン、フロプシー、モプシー、コットンテイルたちを2人に絡めていきます。あくまで映画はオリジナルとはまた別モノ、「なるほど、こういう換骨奪胎も確かにアリかもな」と僕は好意的に見始めました。

絵本そのまま実写にしても、オリジナル絵本やアニメには当然敵いません。製作陣は、そのことをわかっていて、あえて絵本とは別ワールドを作らざるを得なかった、と、ぼくは理解しての観劇でした。

しかし、映画をミュージカル仕立てにしたのがはたして良かったのかどうか??

全編通して、めったやたらに騒がしいスラップスティック映画となっていたことが、ぼくは残念でなりません。結果、ラストまで、ドタバタ劇の印象しか残らなかったのです。

確かにピーターラビットは、原作でもやんちゃなボーイズラビットです。しかし、やんちゃ=暴れまくるではないのです。

結局観賞後に心に残ったのは、「CGになってもうさぎは可愛い」、ということ。そして、「背景に展開する湖水地方の美しさと素晴らしさ」だけでした。

ラストのエンドロールファイナルも残念賞に拍車をかけています。それは劇場スクリーンにおまけで流れる映像です。『あなたのうさぎちゃんフォトコーナー』みたいな。(ビデオや配信ではどうなっているかわかりません)

これには呆れました。映画公開に先立ち、広告代理店が「あなたの飼っているうさちゃん写真を送ってください。映画ピーターラビットのエンドクレジットに流れますよ!』と、募集したのでしょう。下手な広告マンが片手間に捻り出した企画をくっつけちゃったようなシロモノです。

スポンサー付きのテレビならいざ知らず、映画においてあんな仕掛けは不要、というか、映画の品位を下げてオシマイです。

英国公開ロードショーの時、そのオマケがくっついていたのかどうかはわかりません。また、配信やレンタルビデオで使われているかどうかも不明ですが、劇場においては非常に残念極まりない「おまけラスト」でした。

『ピーターラビット』映画のぼくの評価は?

ということで、ピーターラビットが好きで、湖水地方もリアルうさぎも愛してやまないぼくの評価は悲しいかな「残念ムービー」です。

続編も作られていますから、ヒットはしたのでしょうね。でも、罪はないうさぎたちへの愛を込めて、あえての辛口でした。

劇中の湖水地方風景とCGうさぎたちだけをみている分にはハッピーになれて良いんですけどね

『ピーターラビット』スタッフ・キャスト(吹き替え声優)

監督/ウィル・グラック

キャスト(カッコ内は吹き替え声優)/ピーターラビット=CG(千葉雄大)ビア=ローズ・バーン(渋谷はるか) トーマス・マクレガー=ドーナル・グリーソン(浅沼晋太郎) マクレガーおじさん=サム・ニール(糸博) 他

『ピーターラビット』配信は?

Prime Video U-NEXT Amebaプレミアム ひかりTV  Paravi などで配信中。

『ピーターラビット』ベアトリクス・ポッターとぼく

『ピーターラビット』の絵本をはじめて知ったのは1982年。学生時代のことです。

描くことは好きでノートはラクガキだらけのぼくでしたが、その絵本に描かれた動物たちのデッサン力の凄さに驚くと同時に、原作者ベアトリクス・ポッターとは何者なんだ?と、なりました。

調べてみると、彼女の人生は大波小波の紆余曲折。そんな中で飼っていたうさぎを描くことで、多分に心のバランスをとっていたようです。

絵本に描かれるうさぎって、ファンシー系が多い中で、ポッターの描く「デッサンしっかりうさぎ」は異彩を放っていました。

物語の舞台はイギリス湖水地方です。絵本のファンになったぼくは絵本の背景に描かれている風景が、今もなお現地にそのまま残っていることを知りました。(イギリスの田舎の風景は100年前と今、ほぼ変わっていないのです)

妻はもともと絵本の大ファンであったこともあり、「現地を見てみよう」と旅に出たのでした。1989年のことです。(昔話でごめんなさい)

その旅は以下の記事にまとめましたので、よかったらどうぞ

『ピーターラビット』映画ロケ地湖水地方へ

映画『ピーターラビット』ロケ地・湖水地方の旅へ
ベアトリクスポッターの名作絵本が映画になりました。『ピーターラビット』です。その解説レビューは別記事でまとめましたので、そちらに譲り、この記事では映画のロケ地になったそれは風光明媚なイギリス湖水地方を、実際に旅した日記で取り上げてみます。というのも、過去、二度ほど、ピーターの舞台を旅したことがあるのです

『ピーターラビット』映画のあらすじは?

主人公は、うさぎのピーター。イギリスの湖水地方で妹のフロプシー、モプシー、コットンテイル、そしていとこのペンジャミンと暮らしている。

近所の老人マクレガーはピーターの父親を捕まえパイにしてしまった、いわゆるピーターらウサギたちからすると天敵だ。物語冒頭、マクレガーに捕まりかけたピーターは、あわや隣に住むビアに助けられる。ビアは自然と動物が大好きな画家だ。

ある日、マグレガーが心臓発作で亡くなってしまう。敵のいなくなったマクレガー邸に動物たちが集まり、歌って踊る大パーティを繰り広げる。 ところが、喜びも束の間、故マクレガーの親戚である若きトーマス・マクレガーがやってくる。有名デパート・ロンドンハロッズ社員の彼は、昇進のチャンスを逃し、傷心での湖水地方への旅だ。ひょんなことで相続流ことになった叔父の家を売り、その金でオモチャ屋を開くことを企む若きマクレガー。

マクレガーは隣に住むビアに惚れ、ピーターたちの気持ちをよそにビアと仲良くなる。しかし、彼は極度の潔癖症。おまけに大の動物嫌いだ。ビーターたちとマグレガー、そしてビアの三角関係は、次第にうさぎたちとマクレガーの対決へと進んでいく、、、。

かいつまむとこんな感じのストーリーです。

 



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