『マッドマックス2』解説|おすすめ順からネタバレあらすじ・考察感想評価〜悪役モヒカンウェズ&子役の粋まで

スリラー・SF・アクション

 こんにちは!映画好き絵描きのタクです。

今回ムービーダイアリーズで取り上げる映画は『マッドマックス2』。1981年公開のオーストラリア映画です。

ぼくがはじめて『マッドマックス2』を観たのは公開当時、19歳の時でしたが、その観たこともない世界観とチェイスシーンのブッ飛んだスピード感にしびれました。

第一作『マッドマックス』に続いてのメル・ギブソン主演&ジョージ・ミラー監督作品です。

それでは、続編が4作品まで続いている「マッドマックスシリーズ」の第2作目を公開当時から40年の時を経た今にレビューしてみます。



『マッドマックス2』予告編




『マッドマックス』シリーズ5作〜どれから見るのがオススメ?

『マッドマックス』シリーズは、一作目の『マッドマックス』、2作目『マッドマックス2』、そして3作目の『マッドマックスサンダードーム』、4作目『マッドマックス 怒りのデスロード』そして2024年5月に公開された『マッドマックスフュリオサ』へと続きますが、どれから見たら良いのか迷う方もいると思います。

そこでぼくのオススメは、

1、1作目『マッドマックス』。

2、2作目『マッドマックス2』

3、5作目『マッドマックスフュリオサ』

4、4作目『マッドマックス 怒りのデスロード』

です。

3作目『マッドマックスサンダードーム』は余裕があれば、、、です。(あまりオススメマックスではない)

一作目の『マッドマックス』は確かに古い映画です。

でも、1.2.3.4と続くシリーズの根底にながれる「主人公マックスがなぜに孤独でマッドなのか?」は、一作目を観ないと納得できませんし、2作目以降のマックスが「おいおい、なんでそんな行動をとるの?」が理解できます。

3作目の『マッドマックス サンダードーム』も『マッドマックス2』の舞台の多分10年後くらい….の設定になっています。いわゆる後日談ですね。登場人物も『マッドマックス2』で大事な役割を担っていたジャイロキャプテンも登場します。

でも….3作目の『マッドマックス サンダードーム』は映画の出来として見るなら、ちょっとガッカリムービー(運営人評価です)。なので、まあ、それなりに…お暇があれば、で良いでしょう。

4作目の『マッドマックス怒りのデスロード』は俳優がメル・ギブソンからトム・ハーディに変わっていますので、ある意味「スピンオフ作品」といっても良いかもしれません。ストーリーも1.2.3との連携は、ほぼ見られません。といっても、映画としてのマッド感は超絶素敵です。

5作目の『マッドマックスフュリオサ』は4作目『マッドマックス怒りのデスロード』に登場するフュリオサの過去ストーリーとなっていますし、『怒りのデスロード』に登場する親分たちの関係や過去も描かれます。

そんなわけで、『マッドマックスフュリオサ』を4作目『マッドマックス怒りのデスロード』の前に持ってきました。

とは言っても、どれを見てもそれぞれに十二分に楽しめるのが、『マッドマックス』シリーズです。


絶対やってはいけない!『マッドマックスシリーズ」観劇御法度順番は?

順番で絶対にやってはいけないことは、三作目『マッドマックス サンダードーム』から見ちゃうこと…です。

間違っても3作目だけを見て、「な〜んだ、マッドマックスシリーズって、こんなもんか….」と思わないようにしてくださいね。

『マッドマックス サンダードーム』は、どうやら映画会社の利益や、当時の流行を入れちゃったため、1.2.そして4に流れるマッドな「マッドマックステイスト」がすっかり薄まっている作品ですから。1.2.4とは全く別作品!と思って見る分には良いかと思います。



『マッドマックス2』あらすじは?

舞台は核戦争によって文明が崩壊し、石油が枯渇した荒廃した世界だ。

主人公はマックス・ロカタンスキー (メル・ギブソン)。かつて家族を暴走族に殺され、荒野を彷徨う元警官だ。愛車は600馬力のV8エンジン搭載インターセプター。

マックスは燃料を求めて彷徨っていたところ、燃料精製所を守るコミュニティにたどり着く。

コミュニティは、ガソリンを奪おうとする暴走族「ヒューマンガス」に脅されていた。

コミュニティのリーダーは、マックスに新天地の存在を打ち明け、ヒューマンガスから逃れ旅立つ手助けを依頼する。

マックスは最初は断り立ち去るが、ニューマンガスの手下の襲われ命を落としかける。コミュニティに救われたマックスは、ドライバーとしての協力を決意する。

マックスとコミュニティの戦士たちは、ガソリンを満載したタンクローリーで新天地を目指すが、ヒューマンガスらが追撃。壮絶な戦いとなる。



『マッドマックス2』あらすじ結末ラストは?ネタバレあり閲覧注意!

以下はクライマックスのネタバレとなります。映画をご覧になる方はスルーしてください。

激闘の末、マックスはタンクローリーを大破させるもヒューマンガスを倒し、燃料を守り抜く。

大破したタンクローリーからこぼれ出るのは、しかしガソリンではなく大量の砂…。

マックスらのタンクローリー船団はオトリだったのだ。

別動のコミュニティメンバーを乗せたキャラバンは、ガソリンドラム缶を満載したバスで、新天地を目指す。

マックスは再び彷徨う旅に出る。



『マッドマックス2』解説考察〜見どころ

ド迫力のアクションシーン

マッドマックスシリーズの見どころといえば、他の追随許さない、キレまくったカーアクションです。

『マッドマックス2』では、舞台を荒廃した近未来に置いているため、オリジナルをとどめないほど改造されたマシンがチェイスします。

公開当時、普通のカーアクションに見慣れたぼくら観客は、そんな「見たことない改造マシン」のカーチェイスに狂喜乱舞でした。



俯瞰アングルが連想させるものとは?

一作目の『マッドマックス』は、カメラが極限ローアングルで攻めまくりでした。

続編となる『マッドマックス2』でももちろんそのアングルは引き継いでいます。

しかしそれ以上にあえて「ヒキ」で俯瞰気味にクルマやバイクの追撃シーンを捉えている点にあります。

コミュニティのクルマを敵側のマシンが追うシーンや、。マックスの運転するタンクローリーが追撃されるシーンなどにそんなアングルが使われています。

荒野に展開されるそんな追撃シーンを上空から捉えることで、クルマやバイクのまきあげる粉塵に演技をさせているのです。

そのシーンをみて、ぼくはこう思いました。

「まるで砂漠版の白鯨だ。タンクローリーを追うバイクやバギーは、巨大なクジラに群がるキャッチャーボートみたいだな」

アングルを一作目とはあえて変えて、「粉塵」に見事な追撃演出をさせているのが『マッドマックス2』なのです。



光る荒廃した世界観〜『北斗の拳』との関係

日本が世界に誇るマンガの一つに『北斗の拳』があります。

『マッドマックス2』が日本公開されたのは1981年。当時ぼくにとって『マッドマックス2』は衝撃でした。

今はディストピア映画って、そうめずらしくないですよね。

でも当時はぶっちぎれた荒廃感を持ったディストピアムービーは、なかったのです。

まさに『マッドマックス2』は今はいろんな映画で見かけるディストピアムービーの先駆けだったんです。

なので、『マッドマックス2』にノックアウトされたぼくらは、ごく自然に『北斗の拳』を受け入れていました。

というか、正直ぼくは「ここまで似せちゃっていいの?」と、危惧さえしました。

まあ、著作権も今に比べるとユルユルだった時代ですから、「マッドマックス世界観パクりだよなー。でもオモロいからええかー」と笑って済ませられたんだと思います。



キャラクターの魅力〜モヒカン・ウェズから野生児子役まで

モヒカン・ウェズの悪役っぷりに喝采!

『マッドマックス』シリーズの見どころの一つは「悪役」キャラが立ちまくっている点にあります。

一作目の悪役=暴走族のドン「トーカッター」もすごかったですが、『マッドマックス2』でも悪役陣のキレっぷりが絶品です。

特に、ナンバーツー的悪役のウェズのキレ方がヤバいですよ。モヒカンのウェズ、要チェックキャラです。

ウェズを演じた俳優はバーノン・ウェルズ。

元々舞台役者だったバーノン・ウェルズをオーストラリア映画界の有名女優サンディ・ゴーが評価していたことを知ったジョージ・ミラー監督、白羽の矢を立てた経緯があります。

舞台俳優をしていた…と聞くと、ウェズの役作りがわかる気がします。

バーノン・ウェルズはアメリカにわたり『コマンドー』はじめ、テレビドラマや映画に出演しています。

お調子者のジャイロキャプテン

お手製ヘリを操縦する〇〇が物語に深みを作っています。ピエロ的な役回りはディスピアワールドにおける観客の投影でもあり、荒廃世界にニヤリをくれるいいキャラです。

演じるのはブルース・スペンス。ニュージーランド出身の俳優です。

マッドマックス後は、ハリウッドで『マトリックス・レボシューションズ』『スターウォーズ・エピソード3』『ロードオブザリング・王の帰還』などに出演しています。

子役の妙!マッドマックス2の語り部

言葉が喋れない1人の野生児が出てきます。彼こそが実は『マッドマックス2』の語り部です。

ブーメランの名手でもある彼は言葉が話せませんが、クライマックスではマックスの相棒的役割を果たし、なかなかいい味を出しています。

最後に荒野の中に立つマックスを見送るシーンに、ナレーションがかぶってきます。語り部はその子だったということがわかります。

子役を演じたのは、エミール・ミンティ。『マッドマックス2』が映画初出演です。当時8歳でした。その後、映画の世界には進まなかったようですが、2017年、山梨などで開催された『マッドマックス2』ファン交流イベントで来日したようです。(出典:映画ナタリー)




独特な音楽が際立ってます

映画後半からクライマックスに向けてのド派手なチェイスシーンは、音楽も絶品です。

シンプルなリズムですが、カット繋ぎに合わせて変調するあたり、すごいです。

音楽が、クライマックスのスピード感と緊迫感を見事なまでに盛り上げています。

ちなみに音楽はブライアン・メイ。マッドマックス1作目と同じ作曲家です。



『マッドマックス2』ぼくの感想評価は殿堂入り

公開から40年以上経った今観ても、傑作だと思います。

CGがなかった時代の作品ですから、ぶっ壊すのはマジでぶっ壊しています。スタントマンは怪我人続出だったそうで、カメラマンも命張っての撮影だったに違いありません。

ヒューマンガス率いる凶悪化した暴走族のバイカーエキストラには、オーストラリアロケ地のモノホンの暴走族が参加しています。撮影のハードさに根を上げた暴走族たちは、撮影終了後は疲れのあまりおとなしくなり、撮影隊が現地警察から感謝された…というエピソードまで残っています。

そんな『マッドマックス2』のぼくの評価は星五つ!ディストピアアクションムービーの大傑作として、映画の殿堂入り決定です。



スタッフ:キャスト

監督:ジョージ・ミラー 音楽:ブライアン・メイ

キャスト:マックス・ロカタンスキー (メル・ギブソン)

ジャイロキャプテン(ブルース・スペンス)

バッバガーロ (ブルース・スペンス): 製油所コミュニティのリーダー

ヒューマンガス(ケル・ニルソン): 暴走族のボス

ウェズ (バーノン・ウェルズ): 暴走族のナンバー2

女戦士(デヴィッド・カミングス): 製油所の女性のリーダー格

言葉が喋れない子供 (エミール・ミンティ



『マッドマックス2』配信は?

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