『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』映画の評価からキャスト、実話ベースのあらすじまで…残念ムービーレビュー

実話・リアリティ

「ジャドヴィル包囲戦」は、歴史の闇に隠されていた、コンゴ動乱における国連平和維持軍アイルランド部隊の戦いを描いた実話ベースの映画です。

1961年、コンゴ動乱においてカタンガ州ジャドヴィルを拠点にしていたアイルランド部隊が、約20倍の兵力を持つカタンガ軍に包囲、攻撃されました。

映画で描かれるのは、歴史の闇に葬りさられかけていたといういわくつきの、6日間にわたるジャドヴィル包囲戦です。

国連平和維持軍アイルランド部隊が戦ったカタンガ軍は、フランス外人部隊との混成だったという事実もあり、期待してみてみました。結果は???。




『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』予告編

 

『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』ずばりと評価から。

「国連平和維持軍」って、ニュースでもよく聞きますよね。でも、実際の現場をぼくらが知ることはあまりありません。

この映画は、時代はちょっと昔ですが(運営人morinokumaは生まれてもいません)そんな「国連平和維持軍」のリアルを知ることができます。

それも、国家間の都合で歴史の向こうに追いやられていた、ちょっとヤバめの「国連平和維持軍アイルランド部隊」のリアルです。

その事実を世間に知らしめようと映画が制作されたのは、とっても大事なことだと思います。

だって、上からの命令で20倍の兵力の「カタンガ軍+フランス傭兵部隊」と戦ったアイルランド部隊は、つい最近までコンゴ動乱の「恥部」として、「臭いものにフタ」の臭いもの扱いだったわけですから。そりゃないよ、、、です。

映画の評価レビューの前に、まずはアイルランド兵士に最大限の敬意を評したいと思います。なんと言っても弾薬補給もなし、増援部隊もなしという最悪の状況で戦い、ついには弾薬つき降伏したのですから。それも一名の戦死者も出さずに。

と、ここまでは、歴史上の実際の関係者への賛辞です。

ここからが、映画『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』の評価です。

実話ベースですから、ストーリーは時間軸に従って進みます。なので、映画のあらすじは変えようがありません。

それはわかるのですが、演出がいけません。

最初の10分で、いや〜な予感がありました。「この映画、ダメかも…。」

映画の三分の一過ぎたあたりからカタンガ軍との戦闘シーンが延々続きますが、もうダメです。何がって、ただ、ただ、普通にカメラが回り、普通にフィルムを繋いだだけとしか言いようのない映画の作りに、匙を投げました。




撮られるアングルも、シーンも、セリフも、平凡すぎて、なんの印象も残りません。

ネタバレになりますが、ラスト近く、フランス傭兵部隊の隊長が主人公のクインラン大尉に「決着をつけよう」と申し出、なぜか西部劇タッチになりかけて、いったいぜんたいどうなっちゃうんだろう、この映画は。。。??と別の意味でハラハラしたり….

俳優は、いい役者さんが出ていますが、生かしきれていません…。ほんとにほんとに超残念ムービー。

闇に消えかけていた歴史的事実を知ることができたのが、この映画の救いでした。

映画制作陣は、アイルランド部隊の関係者にもっと敬意を払ってよ!って言いたくなりました。

敬意払ったらこんな映画にならんだろう!とさえ思いました。

実際戦った兵士のみなさんがこの映画を見たら、、、そう思うと絶句….かわいそ過ぎます。




『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』キャスト+スタッフの紹介

酷評ぶっちゃいました。

しかし実在の人物が存命しているわけですから、俳優さんは最大の敬意を払って演技に臨んだと思います。なので、ここに紹介しておきます。監督と脚本は今後に期待します。

「クインラン大尉」/ジェイミー・ドーナン 「プレンダーガスト軍曹」/ジェイソン・オマラ 「オブライエン博士」/マーク・ストロング 「ハマーショルド」/ミカエル・パーシュブラント 「チョンベ」/ダニー・サパーニ 「マッケンティー将軍」/マイケル・マケルハットン 「フォークス」ギヨーム・カネ 他

監督/リッチー・スマイス 脚本/ケビン・ブロドビン ■アイルランド+南アフリカ合作



『ジャドヴィル包囲戦-6日間の戦い-』あらすじです

1961年、動乱のコンゴ。派遣された国連平和維持軍アイルランド部隊は、ジャドヴィルをベースに、平和維持にあたっていた。

しかし、1961年9月、カタンガ軍とフランス人傭兵部隊がジャドヴィルを急襲。アイルランド部隊は、その数20倍の圧倒的な数の敵に包囲され、補給もままならない中、戦うことになる。

6日間にわたるカタンガ軍+フランス人傭兵部隊の猛攻。増援部隊の打診も受け入れられず、弾薬は尽き、アイルランド部隊はついに降伏。

アイルランド部隊は、カタンガ軍捕虜となり、その後、国家間交渉により釈放された。

映画のベースノベルは、『ジャドヴィルの包囲戦〜アイルランド軍の忘れられた戦い』(2005年出版)ノンフィクションですが、日本では残念ながら出版されていないようです。







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