『ブルックリンでオペラを』ネタバレあらすじ・キャスト・感想評価レビュー|創作のスランプ、人生の再生をテーマに描くロマンティックコメディ

ハッピー・ラブ・コメディ

 『ブルックリンでオペラを』レビュー




ニューヨーク・ブルックリンを舞台に、大人の恋愛、創作のスランプ、人生の再生をテーマに描いた映画『ブルックリンでオペラを』(2023年公開・アメリカ映画)。
作品の雰囲気はおしゃれで、キャストも豪華。ロマンティック・コメディらしい軽やかさもあります。

ただ、その一方で見えてくるのは、閉塞感、嫉妬、欲望、再生といった複雑な感情です。今回はそんな本作について、個人的な感想もまじえながらレビューしていきます。
正直なところ、ぼくの最終評価は 50点(星2.5) でした。良さもあるけど、「惜しい」という気持ちがどうしても強く残った映画でした。



『ブルックリンでオペラを』解説〜どんな映画?

『ブルックリンでオペラを』は、かつて天才として称賛されたオペラ作曲家スティーブンが、長いスランプから抜け出せず苦しむところから物語が始まります。彼を支えるのは潔癖症で精神科医の妻パトリシア。
しかし、夫婦生活は平穏とは言いがたく、「閉塞感を抱えた大人」同士が、なんとか日常を保っているような空気が流れています。

そこに突然現れるのが、タグボートの船長・カトリーナ。自由奔放で独特の魅力を持つ彼女との出会いが、スティーブンの人生と創作意欲を大きく揺さぶっていきます。

本作はラブコメ的な軽さ、ドラマの重さ、そして音楽をモチーフにした再生の要素をミックスした作品です。

テーマはとても良いし、潜在的な魅力も感じます。しかし、後述するように、物語の組み立てにまとまりの弱さを感じました。


『ブルックリンでオペラを』スタッフ・キャスト

スタッフ

監督・脚本・製作:レベッカ・ミラー

撮影:サム・レビ

音楽:ブライス・デスナー

キャスト

役名/俳優
パトリシア(精神科医・妻)/ アン・ハサウェイ

スティーブン(オペラ作曲家・夫) /ピーター・ディンクレイジ

カトリーナ(タグボートの船長) /マリサ・トメイ

マグダレナ/ヨアンナ・クリーク

ジュリアン/エヴァン・エリソン



『ブルックリンでオペラを』あらすじ(途中まで・ネタバレなし)

ブルックリンで暮らすオペラ作曲家スティーブンは、過去の失敗を引きずり、5年間ものスランプに苦しんでいます。仕事も進まず、家にこもりがち。
妻パトリシアは医師として多忙な日々の中でも、夫を支えようと努力しています。しかし、夫婦の間にはどこか大きな距離があり、会話にもぎこちなさが残ります。

そんなある日、気分転換のために散歩へ出かけたスティーブンは、偶然入ったバーでカトリーナと出会います。自由奔放な彼女に半ば流される形でタグボートに乗り込んだスティーブンは、そこで奇妙な出来事を経験し、久しく失っていた創作意欲が刺激されていきます。

ここから、夫婦の人生に波紋が広がり始めます。


『ブルックリンでオペラを』あらすじ(ネタバレ結末あり)

※ここから結末内容を含みます。

カトリーナとの出会いがきっかけとなり、スティーブンは新作オペラを書き上げます。作品は高く評価され、彼は再び「表舞台に戻る」ことに成功します。
一方その裏で、スティーブンとカトリーナの距離は近づき、パトリシアを巻き込む三角関係のような状況に発展していきます。

さらに物語には、夫婦の息子と彼の恋人という若い世代のカップルのドラマも介入します。彼らの葛藤や奔放さ、恋のゆらぎが、スティーブン夫婦の関係と対比される形で描かれていきます。

最終的に、物語は「それぞれが再生へ向けて歩き出す」という形で着地します。スティーブンは作曲家としての人生を取り戻し、関係性も再構築の方向へ。若い世代もまた、別の形で未来へ向けて進み始めます。

ただし、この「二世代の恋愛と再生」を描こうとした意図が、物語として一つにまとまり切ったかと言われると、個人的には首をかしげてしまいました。


『ブルックリンでオペラを』感想(率直ストレートです)

テーマは良い。演者も良い。設定も魅力的。
だからこそ「惜しい」という感想に行きつきました。

ぼくが特に気になったのは以下の三点です。

夫婦がなぜ結婚したかが描かれないまま、崩壊しかけているところから始まるため、感情移入の基盤が弱い

途中から息子カップルのドラマが増えて、物語の重心がぼやけてしまう

主人公の心の病・苦悩の原因が曖昧で、再生の意味が十分に生かされていない

若者カップルの物語をより太い柱にして、二世代の恋愛が響き合う流れに仕上げていたら、おそらくグッと深みのある物語になったはず……と思わずにはいられませんでした。

素材は本当に良いだけに、「もったいないな…!」という気持ちが強く残った作品です。


『ブルックリンでオペラを』ぼくの評価は?

評価 点数/星
総合評価 50点/星2.5

良かったところ

大人の恋愛・スランプ・再生というテーマのポテンシャル

俳優陣の演技・存在感

音楽と映像の雰囲気

気になったところ

脚本・構成が散漫で、主軸が明確でない

ドラマの核=夫婦関係の描写が薄い

心の苦悩の理由が見えず、再生のドラマが弱い


『ブルックリンでオペラを』配信情報

 

以下サービスで配信、レンタルできます(2025年11月現在)

・RakutenTV  ・TSUTAYA Discus

『ブルックリンでオペラを』まとめ

『ブルックリンでオペラを』は、テーマもキャストも魅力的だからこそ、脚本の組み立て・構造の甘さが余計に目立ってしまった印象でした。

とはいえ、心の揺らぎや人生の迷いを抱える大人たちが、何とか前へ進もうとする姿には、救いがありました。
好きな人には刺さる作品だと思いますので、気になる方はチェックしてみてください。





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