『ジーンハックマン』現在は引退。代表作から苦労人俳優・その略歴から魅力まで。

映画の周辺

クセのある風貌で、主役から脇役までパワフルにこなすジーン・ハックマン。いったいどんな道筋で映画で認められるようになったのか?調べてみると下積み長くスロースターターな役者さんでした。今回はそんな苦労人名優の現在、そして生まれから略歴、作品、魅力までレポートします。

まずは、「ジーン・ハックマンって誰?』という若い映画ファンや、最近映画が好きになり始めたんだよね…という方もいるかと思います。

なので、ジーン・ハックマンがどんな映画に出ているのか一発明快クリップがありましたので、貼っておきますね。

『ジーン・ハックマン』の現在は?

まずは、ジーンハックマンは今、どうしているのでしょう?そこからスタートです。

記事を書いている2023年現在、すでにハックマン、93歳です。元気です。

2004年に引退を宣言(といっても非公式)。今はニューメキシコ州サンタフェ在住。2004年以降は本の世界で活躍しています。

執筆した書籍は『PURSUIT』『ESCAPE FROM ANDERSONVILLE』『 PAYBACK AT MORNING PEAK』など、西部劇や冒険小説といったエンタティメント系の本です。(日本語版はなさそう。)こちらのサイトで見つけました。https://www.thriftbooks.com/a/gene-hackman/378680/

水中考古学の本「国立公園局における水中考古学 : 水没文化資源管理のモデル / ダニエル J. レニハン」にも編集で携わっています。https://www.goodreads.com/book/show/78741946-underwater-archeology-in-the-national-park-service

映画では役者をしていたわけですが、出版の世界では俳優として高めてきた演じるスキルを、出版の世界で「プロットと文」に置き換えているんだと思います。

今なお93歳にしてまだまだ元気な様子です。サンタフェでは、運が良ければ買い物している彼にばったり、、、ということもあるようです

おっと、このサイトは映画ブログでした。俳優ジーンハックマンの映画人生の話を戻します。

『ジーン・ハックマン』の略歴は?

では、『ジーン・ハックマン』の略歴です。

生まれはアメリカ・カリフォルニア州。1930年1月30日にサン・バーナディノに生を受けました。

ハックマン家のルーツは、イングランドのようです。16歳で年齢詐称して海兵隊に入隊。放送の軍務についたことからシナリオに興味を持ったようです。

除隊後はさまざまな仕事につき、大学に入ってジャーナリズムを学びます。表現系、文系ピープルですね。

演技の勉強を始めたのは30代に入ってから。結構遅いスロースターターだったんですね。

有名な俳優をたくさん輩出した「アクターズスタジオ」で演技を学びますが、仲の良かったド級俳優にダスティン・ホフマンがいます。

ダスティンホフマンとはプライベートでも仲が良かったようで、食うにことかいていた時代は、一緒に暮らしていたこともあるようです。

デパートで売り子をしたり、おもちゃを売り歩いたり、絵に描いたような「売れない役者」だったんですね。

演技の勉強しながら、バイトバイトにに明け暮れ、舞台に端役で出演し、演技の勉強の日々…そんな30代です。

しかし、彼は当時演劇一本やり。自身の風貌では映画界にはむかない、と思っていたようです。が、映画の神様はジーン・ハックマンを放ってはおきませんでした。

彼に転機が訪れたのは、34歳の時。

きっかけは、舞台を通して、名優ウォーレン・ビーティと知り合ったこと。ウォーレンがジーンを推し、自身が主役をはる映画に脇役として出演させます。

その映画とは、なんでしょう??

ウォーレン・ビーティの代表作の一つであり、アメリカンニューシネマラインナップに輝く金字塔の一本。『俺たちに明日はない(原題ボニーとクライド)』です。

『俺たちに…』出演後、そのクセある風貌と演技力が時代に認められ、ジーン・ハックマン快進撃が始まります。

ちなみに『俺たちに明日はない』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされています。

そして1971年『フレンチ・コネクション』。ジーン・ハックマンはポパイ刑事役で大ブレイク。アカデミー主演男優賞を受賞します。

ジーン・ハックマン41歳の夜明けです。

翌年1972年にはパニック映画の走りとなった『ポセイドンアドベンチャー』の主役として牧師役を熱演します。そこは一癖二癖あるジーンハックマン、ただの牧師ではなく、個性のめちゃくちゃつよい、神にも食ってかかるような反骨牧師役でした。

その後は売れっ子、映画出演立て続け。

1973年、『スケアクロウ』ではアル・パチーノと共演

1974年以降は年に3〜4本の映画に出演しています。出演映画の総本数は74本!(ウィキペディアデータから)

ぼくがみた映画では、『フレンチコネクション』『フレンチコネクション2』『弾丸を噛め』『遠すぎた橋』『スーパーマン』『スーパーマンⅡ』『レッズ』『地獄の7人』『ミシシッピ・バーニング』『クイック・アンド・デッド』『許されざる者』『クリムゾン・タイド』『エネミー・オブ・アメリカ』『エネミー・ライン』と15本しかありません。

あと60本は楽しめます。

しかし残念ながら、2004年の『ムースポート』という映画を最後に映画界からは引退しました。

今は妻のベッツィ・アラカワ(日系人ですね)とともにサンタフェ近郊に静かに暮らしているとのことです。

ジーンハックマンの代表作

代表作ベスト5=ぼくの猛烈独断です。

『ポセイドンアドベンチャー』

『フレンチコネクション』

『スーパーマン』

『許されざる者』

『クイック&デッド』

以上、あくまで個人的な好みですから悪しからずです。

出演全作品はこちらwikipediaをご覧ください。

 

ジーン・ハックマンの演技と魅力

ぼくが初めてみたジーンハックマンの映画は、実は『フレンチコネクション』です。1971年の映画ですが、中学一年の時に、当時暮らしていた田舎の町の映画館に、他の映画と二本立てでやってきたのをみました。

でも、まだ中一ですよ。『フレンチコネクション』の筋立てについていけるはずもありません。ピンとこないまんま、二作目に出会いました。『ポセイドン・アドベンチャー』でした。(誤解されるとまずいな…『フレンチコネクション』は名作です。のちにぼくがアニメーターをしていた頃の無差別映画漬け時代にビデオで観て、感服しました)

『ポセイドン・アドベンチャー』はテレビ放映で見たのですが、パニック映画が世界を席巻している時代でしたので、前評判を知っていたぼくはこんなことをしました。

「ラジカセ」をテレビのスピーカーにくっつけて、録画ならぬ録音。何度もテープを聞き直し、ジーンハックマンのセリフ(テレビだから吹き替えですけど)に夢中になったこと覚えています。

その後、先にもあげた14本の出演作をみましたが、どれをとっても「人生にはアクの強さが必要なんだ」といっているかのような役回り。そして「善と悪って一人の人間の中に必ずあるんだぜ」メッセージがじわっと滲んでくるのがジーン・ハックマンの魅力なんですよね。

スーパーマンのレックスルーサー役なんて悪役もいいところですが、彼が演じると、心のどっかに善の火種がちろっと燻ってる感があります。非常に人間臭い。そんなとこが好き。

そしてアカデミー助演男優賞をゲットした『許されざる者』の保安官役は、絶品。(クリント・イーストウッド監督主演)

西部開拓が終わりかけていた時代を描いた映画です。

時代に取り残されていく人々を見事に演じていました。彼の役はイーストウッドの敵役ですけど、ただの悪役ではなく、今なら当たり前にいるような人物を好演していました。撃たれ倒れた姿=フォルムが強烈に記憶に残っています。

映画界から引退したのは残念ですが、これからも過去作で十二分に楽しめる俳優さんがジーンハックマンです。

(写真はWikipediaから転載です)



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